福祉用具専門相談員ってどんな資格?
福祉用具専門相談員資格は、福祉用具特に介護保険において利用をされる用具への正しい知識などを求められる資格です。実施主体となるところは社団法人シルバーサービス振興会ですが、都道府県や市町村などがその後援に当たります。かつては指定講習を受講するだけで良かったのですが、現在はその後に修了評価試験に合格をすることが必要になりました。
介護保険の利用者の急増が避けられない以上、今後も受講者数の増加が見込まれる試験です。
福祉用具専門相談員って何?転職に有利?
福祉用具専門相談員は介護保険法に基づく福祉用具貸与及び特定福祉用具販売事業所での就労が可能となる資格です。
福祉用具特に介護保険で使用するものについて正しい知識と理解を持ち、利用者が安全に使用を行えるように助言などを行います。またケアマネージャーが開催するケアカンファレンスへの出席を行うことで、介護保険制度下での正しい福祉用具の利用を求めうるものとなります。
地域によって実施主体が違う場合がありますが、概ね社団法人シルバーサービス振興会のように地方自治体などの後援を受けた団体が実施主体となるもので、公的な資格の色合いを帯びますので履歴書などにも記載が可能です。福祉用具事業所においては必須の資格であるため、こうしたところへの就労においては必ず求められることも多いです。
福祉用具プランナーとは違います
福祉用具プランナーは福祉用具専門相談員資格よりも取得の条件が厳しいものです。またただ単に介護保険事業所での福祉用具貸与事業所などでの就労が出来るだけである福祉用具専門相談員よりも、守備範囲が広くなります。すなわち介護保険事業所に必ず求められるものかあるいはより広範で求められるのか、こうした違いがあります。
なお福祉用具プランナーはケアマネージャー資格試験のうち受験資格に該当するもので、その点でも福祉用具専門相談員よりも優遇されていると言えます。福祉用具専門相談員としての実務経験を2年以上積んでいる必要があるなどの条件があるため、難易度が高めとなっているものです。福祉用具専門相談員資格を取得し実務経験を積んでから、この福祉用具プランナーとなる形です。
2015年4月1日に福祉用具専門相談員の要件が変更
福祉用具専門相談員はかつてはヘルパー2級などの取得者も取得と同じ意味で扱われていました。ところが2015年4月1日からは、このヘルパー2級現在の介護職員初任者研修資格は要件から外され、同じように見なされなくなっています。すなわちより専門性が重視されていて、ヘルパーと福祉用具専門相談員は別扱いの枠となっているわけです。
福祉用具供給事業従事者研修会をまずは受講し、その後に福祉用具供給事業従事者現任研修会で学ぶことによりケアマネージャー試験の受験要件を満たすようになるなど、制度が複雑になっています。社団法人シルバーサービス振興会などから正しい情報を得て行動を起こすことで、ケアマネージャーなどへのステップアップを図りやすくなります。
資格を取得するには?
福祉用具供給事業従事者研修会や都道府県が実施を委託した先での指定講習でも取得が出来ます。ただし、より上位の資格に当たる福祉用具プランナーは福祉用具供給事業従事者現任研修会などで学ぶ必要がありますので注意が必要です。
福祉用具専門相談員は指定された講義を修了後に修了評価試験に合格をすることで得られます。その修了評価試験の難易度はそれほど高くはないとされていますが、専門性が徐々に増してきているのも事実です。福祉用具供給事業従事者研修会や福祉用具プランナーでの福祉用具供給事業従事者現任研修会のようにより専門性が求められる状況になっていることからも、指定講習とその後の試験も難しくなっていくと想定され、ハードルが徐々に上がっていると言えます。