介護士への転職に関する基本的知識

 介護士は国家資格を有する職種です。職種の種類や職場環境に応じて給与や待遇が非常に異なります。実際に平均年収は250万円から400万円と差が大きいです。現状に不満がある場合は、仕事内容の全容をきちんと把握した上で面接対策をすることです。


介護士への転職に関する基本的知識
仕事内容と勤続年数について
現在の転職市場について
転職のポイントについて
介護士の給料体系について


★仕事内容と勤続年数について

 介護士の正式名称は介護福祉士です。介護が必要な人に食事や入浴などのお世話を行うことがその仕事内容になります。介護を必要とする人に質の高い生活を提供する非常に重要な仕事です。そういう意味では、社会貢献度の極めて高い仕事と言えるでしょう。この職種は国家資格を有する必要がありますので、誰でもできる仕事ではありません。日本では有資格者の数はおよそ1000000人です。それでは、実際に働いている人は1つの職場でどのくらい長く働いているのかというと、平均勤続年数は約6年程度です。これは他の職種に比べて少し短い印象を受けます。しかしながら、これは仕事が長続きしないということを直ちに意味するわけではありません。仕事にやりがいを感じていても、他の職種と比較して給料が高くない場合がありますので、良い待遇条件や職場条件を求めて転職する人が多いため、平均勤続年数は約6年程度になるということです。


★現在の転職市場について

 現在の転職市場は、売り手市場になっています。求職者数よりも求人数が圧倒的に多いのが現状です。全国的にどの地域においても人手不足の状況なので、有資格者はすぐに仕事を見つけることができます。この状況は非常に慢性的なものであり、以前からこのような状態が続いています。こうした事情を踏まえて採用側としても、長く働いてもらうために、研修制度を充実させているところもあります。あるいは、少しでも労働環境を改善するために、福利厚生に注力しているところもあります。そのため、現在は従来のように比較的働きやすい職場環境が整えられています。もちろん、どこの施設でもそのようなことをしているわけではありません。したがって、相変わらず労働環境が以前のままというところもあります。しかしながら、現状を変えようとしている施設も非常に増加しているのも事実です。現状の待遇に満足していないのであれば転職するのもひとつの方法です。


★転職のポイントについて

 転職を成功させるポイントは、仕事内容をきちんと把握することです。これはどのような職種においても言えることです。ただし、経験者だからといって仕事内容を全て把握しているわけではありません。ここが注意すべき点です。自身が行っていたことだけが仕事内容の全てではありません。この認識が非常に大切です。それというのも、職種は同じであっても種類を細分化すれば仕事内容が異なるからです。たとえば、介護士であれば「訪問系」、「通所系」、「施設系」など大まかに分類するだけでも種類が3つもあります。それぞれにおいて仕事内容の細かい部分は相互に異なります。そのため、転職する際には、自身がやっていたいこと以外の仕事についても詳細に理解する必要があります。このような事前準備をすることで面接対策をすると、転職の成功率が飛躍的に上昇します。面接では相手を知ることが成功の鍵といっても過言ではありません。


★介護士の給料体系について

 転職する上で最も気になることのひとつは給料です。平均年収はどのくらいなのかというと、250万円から400万円が平均的な相場になっています。月収で見てみると月額15万円から25万円程度になっています。これらの平均給与額を見てみると給料に大きな差があることがわかります。国家資格を必要とする職種でこれほど給与に差があるのは珍しいことです。その理由は働く場所によって待遇に大きな差があるからです。たとえば、給与を重視するのであれば、「施設系」の仕事をすると良いです。3つの種類の中でも最も平均給与額が高い傾向にあります。もちろん、職場にもよりますので、あくまでも傾向があるというだけです。また、職種の種類だけでなく採用側が提示する条件が非常に多様であることもその要因のひとつです。特に、夜勤手当をしっかりと出す企業とそうでない企業では大きく給料に差がでます。