中高年の介護職への転職が増えています
近年、福祉現場に就職する中高年の方の姿は増え続けている。その背景には不景気による転職を余儀なくされる人の姿もあるが、その一方で日々注目される介護問題に関心を寄せ、夢を持って挑む人も多い。福祉の業界は色々な世代が融合しそれぞれがその年代にしかできない心配りや援助を提供しながらお互いが切磋琢磨している事例が多々ある。
色々な世代が支える業界
★
必要な人材数が最も多い職種
★
様々な思いを持っての転職
★
互いに切磋琢磨できる利点がある
★
それぞれの良さを出し合える場所
★必要な人材数が最も多い職種
日本の社会の高齢化が深刻となる今日この頃。介護の問題は今や老若男女問わずに避けては通れない事柄になりつつある。そのような背景から度々テレビや新聞などマスコミで多く介護問題が取り上げられており、介護の仕事を選ぶ若者は増加の傾向にある。多くの専門学校が設立されたり資格取得が叫ばれる中で次世代を担う若者たちの活躍が期待される。しかしそのような志を持つ若者達よりさらに勢いを増して日本の高齢化は進んでいる。それと並行し、日本の経済問題も深刻でいわゆる中高年のリストラ問題なども注目されている。働き盛りで仕事を失う人も多い為、再就職が必須であるが、一般企業は新卒の若者の就職氷河期にも表れているように不景気の影響が否めず中途採用はますます難しい傾向にある。そんな中で必要とされる人材がこれからも増え続けるであろう福祉業界には中高年の転職者の姿も多い。
★様々な思いを持っての転職
中途採用者の姿も多い福祉業界だが、もちろんすべてが自分の意に反している転職ではなく、その仕事に憧れや夢を抱いて取り組む者も多い現実がある。中高年の世代にとって例えば自分の親が不自由になり人の手を借りるようになるのも同じ頃だろう。そんな時に自身の置かれた環境が影響し、より良い介護を学びたいという強い意志や、自分の親にできなかった事を社会の高齢者に対して還元したいという希望をもった人もいる。福祉業界の側も求人を出すにあたってはそのような世の中の背景や様々な世代の思いを汲み取り、年齢よりも人物重視で採用に踏み切る事例が近年は増加の傾向にある。実際にそのような業界側の思いに沿って中途採用で入職した方々は、そこから懸命に福祉についてを学び、必要な知識や技術を身に付けるとともに、現場で求められる専門性の高い資格の取得などにも積極的にチャレンジする姿がある。
★互いに切磋琢磨できる利点がある
求人数はその人材の必要性から他職種と比べて格段に多い印象があるが、なかなか人手が集まらないという現実も場所によっては少なからずある。そんな中で、ある程度人生経験や年齢を重ねた人たちが頑張る姿は若者にも良い刺激になっている。体力的にも精神的にも決して負担が軽いとは言い難い職業ではあるが、フレッシュな若者にはない人生経験や身の振る舞い方などが、例えば対象となる高齢者や身体の不自由な方々にとって良い影響を及ぼす事例も少なくない。そしてそのような年齢を重ねた方の存在は、同じように働く同僚にとっても良い刺激になっている。ある程度歳を重ねてから全く別の業界のことを1から学ぶ事は簡単なことでは無い。しかしそれを、一生懸命に取り組む姿は若い同僚にも良い刺激を与える。そしてそのような刺激がお互いの向上心を生み出し続け、業界全体の意識を高めてくれることにもつながるのだ。
★それぞれの良さを出し合える場所
介護される側の人口は増え続けているが、その中でも圧倒的に多いのが65歳以上の高齢者である。一方福祉業界に新卒で入職してくる年齢は20代が圧倒的に多数を占める。このような援助を受ける人たちの年齢から見ても孫のような世代の人から援助を受ける場合ばかりでなく、時には高齢者自身の娘や息子世代の人から援助を受けることは、高齢者本人にとって、また違った意味でメリットがあると言える。孫のような世代の若者より、子供世代だから出来る心配りや、提供できる援助がきっとある。実際に例えば転職前まで従事してきた職業で培った腕が思わぬところで生かされるという事例も沢山ある。 もちろん、若者だからこそ提供できるフレッシュさや、発想も現場にはとても良い刺激になっている。このようなことから福祉業界の現場は、若者と中高年など様々な年齢の方がもつそれぞれの特徴を生かせる場所であるといえる。