40代や50代と言った中高年の初めての介護職


 中高年から初めて介護業界に転職する場合、今までの考え方が一新されて驚く方も多いです。
 しかし困っている方を助ける素晴らしい仕事であり、人と関わる心と心の触れあいを経験できる業界です。資格取得支援制度など制度も充実してきており、今まさに求められている仕事です。





中高年から初めて福祉業界を目指す場合、資格取得制度を活用

 転職は多くの方が経験する事で、不安も大きい一大決心です。福祉分野に異業種から初めて転職を考えている方は、資格について悩む声が多いです。介護福祉士という国家資格があり、採用条件にもなっています。
 取得していない方も多くおられ、資格は必ず必須ではありません。
 しかし中高年からの場合は、福祉についてある一定の知識と技術を有している証明は必要になってきています。無資格から誰でも仕事ができる時代は終わりを迎えています。国家資格をとらなくて初任者研修という資格を取得すると、採用の可能性は非常に高まります。
 この資格は講座に申込み、働きながら取得が目指せます。取得支援制度もあり、費用の上限65000円までの費用を補助されます。また働く事業所から資格取得を言われる事もあり、会社が負担・協力してくれる所も多いです。こうした制度や事業所の支援も介護業界ではあり、無資格で初めてでも他業界よりも入りやすいです。


業務は基本的に体力勝負

 業務は様々な理由で身体または精神に障害がある事で、日常生活を送る事に支援が必要な方を対象にしています。
 日常生活を営む上で必要な事は、排泄・入浴・食事や更衣などがあり、それらを支援する仕事です。ナースコール対応や移乗・移動支援など体を使う仕事が中心となります。この業界では施設以外にデイサービスや訪問介護事業所など働く場所は様々です。
 体をよく使う使わないに多少の差はありますが、基本は肉体労働と言えます。中高年になると体力は若い時より低下しているので、自分の体力と相談して事業所選びをする必要はあります。この業界への転職を考えた場合、夜勤や腰痛など心配される方も多いですが、決して体力を使う業務や事業所ばかりではありません。
 最初は現場で経験を積むことになりますが、生活相談員やケアマネージャーなど事務方の仕事も将来目指す事ができます。最終的に目指すにしろ数年は体力勝負になりますので、見合った就職先を探す事が継続して働く基本となります。


仕事は究極のサービス業

 中高年の年代は、これまで様々な経験をされてきているので他者との接し方は習得しています。
 しかしこの業界に就職したら驚く事ばかりです。何より対象者は様々な持病を抱えています。歩けない等の身体的なものばかりではなく認知症など多くの方が困っている現場です。介護をさせてもらう精神が必要で、その為には重要なコミュニケーションが必要です。
 意志疎通困難な方に対する理解や障害に対する理解が大切な仕事です。この業界で働く上で備えておく資質は、相手が上手く話すことが出来なくても気持ちを汲み取りその人個人を理解する事ができるというものです。サービス業ではないと言う方もおられますが、介護の仕事は究極のサービス業と言えます。


自分より人生経験が少ない年下上司を受け入れる

 転職をするという事は、一から働き直す事と同義です。その為仕事場には先に入社している言わば先輩や上司がいます。当然の事ですが中高年でこの業界に移ったら、自分より年下の先輩や上司もいます。社会経験は自身が上で様々な事を知っていますが、その業界の事を自分より知っている存在が年下になります。
 指導や注意を受ける事も当然ありますが、転職の際はその事を受け入れる事が必要です。業務は日常生活の支援なので、自身が当然経験している入浴や排泄動作を他者ができる様に支援する仕事です。その他にも業務を円滑にしたり等、今まで自身が経験してきた事を活かせる可能性が高い業界です。先入観や固定観念をうまく払って、臨機応変に対応する柔軟性を心がける事で、上司や他職員とうまく人間関係を構築する事ができます。人生経験は必ず役立ちます。