デイサービスにおける生活相談員の仕事内容とは?


 デイサービスは、一般的な生活にプラスアルファしてサポートが受けられるサービスとなっています。
 高齢者それぞれの自立心を尊重した、理想的な介護の形に感じています。生活相談員は、高齢者と施設を結びつける役割を担います。
 コミュニケーションの大事さが理解できる、また高齢者や家族の気持ちに寄り添える人にこそ、適した職業といえるでしょう。




食事や入浴の介助、機能訓練などが受けられるデイサービス(通所介護)

 高齢者だからといって、誰もが食事や入浴、排泄面など徹底して介護の世話になったり、大勢の同年代でにぎやかに暮らしたいと思っているわけでもありません。
 中には、仮に支援や介護が必要な状態であっても、家で自立して暮らしたいと考えている人もいることでしょう。デイサービスは、そんな人に向けた介護予防通所介護となっています。基本は家で気ままに過ごせる、そして必要最低限のサポートだけ日帰りで受けられる、そんなサービスです。
 私は仕事探しをしているとき、まさしくこれこそ高齢者介護の在り方であると感じ、利用をサポートするための資格取得を目指すようになりました。具体的なサービスとしては、孤立感の解消や機能訓練、家族の介護における負担軽減などとなっています。また日帰りとはいえ、食事や入浴といった日常生活の一部のサポートも提供しています。高齢者の、自由を尊重した施設のように感じます。


生活相談員の仕事

 デイサービスの仕事に魅力を感じたとはいえ、私はそこで働く職員というわけでもありません。この施設の良さを知った上で私が目指したのは、生活相談員でした。
 私の理解では、この仕事は高齢者と施設を繋げるための役割であると思っています。本人や家族と面談して、適切な通所介護の契約を提案するといった流れです。つまり、デイサービスの良さを個々に合わせて広める仕事といえるのです。
 とはいえ、本質的な資格要件はまた異なります。明確には定義されておらず、仕事を作り、手順を考え、自らの位置づけをするといったあいまいな表現になっています。とはいえ、介護における作業は多岐にわたるため、ある種柔軟な対応が可能になる良く考えられた位置づけのようにも思えます。


ケアマネージャー資格が役立った

 さて、相談員と聞くと少し手につけやすそうな仕事にも思えるかもしれませんが、実際はそうでもありません。
 私も詳しく調べる前は、介護福祉士や社会福祉士と比べると、比較的なりやすそうな印象を感じていたのですが、それらのさらに上をいく資格です。
 というのも、生活相談員資格を得るには、先に社会福祉士・精神保健福祉士・社会福祉主事任用資格のいずれかのを保持していることが欠かせない要件になっているためです。
 私の場合は、ケアマネージャーの資格が役に立ちました。3つの社会福祉法・厚生労働省令で認められた資格がなくても、自治体によってはケアマネージャー・介護福祉士・特養等でケアプラン作成に関わる実務経験が1年以上ある・老人福祉施設の施設長を経験しているなどの条件も考慮してもらえる場合があるためです。
 高齢者と施設を繋げる、責任ある仕事に就くには、やはりしっかりとした下地が欠かせないようです。


趣味創作活動などのレクリエーションの意義

 通所介護には、介護そのもの以外にもうひとつ重要なサービスがあります。それは、生活機能向上グループ活動です。いわゆるレクリエーションといわれるもので、施設に通う高齢者や施設職員が一緒になって、趣味創作活動などを楽しみます。これは前述で触れているデイサービス内容の中の、孤立感の解消に該当します。
 高齢者の中には、一人暮らしをしていたり、家族と同居していながらも孤立感を感じている人がいます。気持ちの面とはいえ、健康にも大きく作用するため軽視できない部分です。レクリエーションでは、毎回企画される楽しいイベントでにぎやかなひと時を過ごしてもらいます。
 私が生活相談員として高齢者と施設を繋げるときも、この点は特に重視しています。高齢者と接する上で、気持ちの面は何より大切だと感じているためです。コミュニケーションの大事さが理解できる、また高齢者や家族の気持ちに寄り添える、そんな人にこそ向いている職業ではないでしょうか。