介護の養成校の教員や講師として働くには?


 今まで介護の仕事を経験してきて、そこから人に教える立場である講師に転職しようと考える方も少なくないようです。
 教える仕事に就くためには、ある一定の資格を取得して決まった条件を満たす必要があります。
 ここでは、教える仕事を目指すに当たって自分がどんな資格を取得すべきなのか明確にしていきましょう。





支援することを教える講師の仕事内容

 サポートを必要としている方が増えていく一方、現在のこの業界では支援する側の不足が死活問題となっています。そんな中で、より即戦力となりうる支援者を生み出すために専門学校から大学の中でも支援することに関することを専門として学ぶことができる学科が増えてきています。
 そこでこの分野について教えることとなるのが、ご高齢の方を支援すること専門とする教員です。教員を目指す方の中には、今まで職員として働いていたことを生かして教員になる方も少なくないようです。そんな講師は非常にニーズの高い仕事だと言われていますが、実際にはどのような仕事内容なのでしょうか。教える内容は学校ごとに大きく異なるのですが、現場で実際に使用される器具や道具の使い方などを教えることが主な内容と言われています。またこの分野の中でも施設だけではなく、利用者の自宅を訪ねて行う訪問支援の分野についても触れるとされています。その他の仕事は基本的にはテストの採点など、一般の学校の先生がしているような仕事もしなければなりません。


この仕事に転職するために必要とされている資格とは

 支援することに関することを教える講師となるためには、定められた資格を取得して条件を満たす必要があります。専門学校、福祉系高校などで支援することを教える仕事に就くにあたって、必ず、介護福祉士の資格取得と現場で5年以上の実務経験が必ず必要になります。
 資格の取得や実務経験など道のりは長いですが、支援することに関することを教えるためには、必然的にこの分野に関して詳しくならなければ教えることはできません。また、講師の仕事の中には本当に現場で使用される器具や道具に関することを教えることとなります。その際に、今までの仕事の経験あることにより、器具の使い方1つでもなぜ、そのような使い方をするのか、それは何に使われるのかをスムーズに教えることができるのではないでしょうか。このように、条件はあるものの、未経験からでも講師になることはできます。そんな未経験の方におすすめしたいのが、介護職員初任者研修という資格です。介護職員初任者研修は、この職種の仕事内容や年齢ごとの体の仕組みなどを学ぶことができます。したがって、業務をスムーズにする効果も期待できると思います。


資格取得に欠かせない実務者研修とは

 この分野において教える立場の仕事に就く、あるいは転職するためには介護福祉士の資格を取得することが絶対条件となります。この資格を取得する際にも条件があり、現場での実務経験3年と資格取得の試験を受けるためには仕事の流れや展開などを学ぶ実務者研修という研修を受けなければなりません。
 この研修は専門のスキルを磨くことができる講座となっていますが、この研修ではその行為が重要な理由などを明確にするといった内容の講習を受けることができます。人に教えるにためには、教える立場である自分自身がその行為によってどんな効果がもたらされるのかを理解しておくことが大切であり、理解して初めて生徒にも詳しく教えられるものだと思います。また、この研修を受けることによって人に教える事以外にもサービス提供責任者に就くことも可能となっており、この資格を持っている方を欲している施設も多いと聞きます。


教員を対象に開かれる講習会について

 教師になった後の話になりますが、教師になった後には専門学校にて開かれる介護教員講習会を受けることになります。
 この仕事に就くまでに長い期間を要するのですが、その後にも教師の教え方をより良いものとするために介護教員講習会が開かれます。その他にも、実務者研修教員講習会という講習会も存在します。実務者研修講習は上記の講習会とは異なっており、受講するためには専任の教員であることや福祉系高校などで、3年以上に渡って介護に関することを教えていたということなど様々な条件が必要になってくるとされています。
 実務者研修教員講習会の参加には専任の教員であることとは書きましたが、このことに関しては専任教員でない場合にも一定の条件を満たすことによって受けることも可能となっています。