介護職の転職の為の退職を言うタイミングや時期はいつ?


 利用者との距離が近く、人材不足な現場が多い介護業界だからこそ転職のときには注意が必要です。
 タイミングを見計らったり、事前に上司に退職希望の意を伝えておくこと、引き継ぎに時間をかけて現場を混乱させないように配慮するなど、思いやりをもった行動を心がけるべきでしょう。




介護業界で知っておくべき転職の基礎知識

 高齢化と共に需要が高まっている介護業ですが、会社によって労働環境や待遇に差があったり、人材不足というのも特徴のひとつです。
 そのため、退職や中途採用も多いのですが、退職に適したタイミングや転職にベストな時期があることをご存じでしょうか。もしも違う職場で仕事をしたいと考えるのであれば、求人情報が増える1月、2月、8月、9月がベストタイミングです。賞与を受け取ってから退職する人が多いため、この時期は必然的に求人数も増えます。
 そのため、大手企業の求人や今より良い環境での仕事を探しやすくなるので、タウン雑誌や求人サイトなどを見てみるのも良いでしょう。ちなみに、中途採用に向けて資格取得や技能検定を受けようとしている場合も、こうした時期の前に合格や修了書を受け取れるよう時期を調整することをおすすめします。


マナーとして覚えておくべきポイント

 今より良い条件の職場が見つかって採用面接に合格したとしても「1週間後に辞めます」と退職の気持ちを伝えるのはマナー違反です。やはり自分が辞める、あるいは辞めたいと打診するのは最低でも1ヶ月前にしておくべきでしょう。
 もっといえば2ヶ月ていどの余裕を持っておいたほうが引き継ぎもスムーズですし、後任を採用しやすいため、可能な限り早めに伝えるのがマナーであり社会人としての義務です。この時に「辞めたい」と急に伝えるのではなく、上司との面談や上長と1対1で話す機会がある時に「転職を考えている」という意思を伝えておくほうが良いでしょう。
 職場としても事前に知っているかいないかで対応方法も異なりますし、職場環境を乱さないという意味でもしっかりと根回しすることが大切です。


辞めるべきでない時期とは

 職場への不満というのは誰もが持っているもので「もう辞めたい」「転職活動に集中したいから辞める」と、どんな人でも考えた経験があるでしょう。しかしやはり辞めるべきではないタイミングというものがあります。
 たとえば3月・4月の年度末、12月・1月の年末年始は仕事量も多く、人の異動も多いため、退職時期には不向きと言えるでしょう。さらに、育休や産休を取る予定の人がいる場合や他に退職しようとしている人がいる場合、さらに採用されたばかりの新人がいるときもあまりよい時期ではありません。
 なぜこんなにも時期を気にしなければならないかというと、同じ介護業界への就職を目指している場合、今の職場を退職する時に遺恨を残してしまうと、次の採用に響くこともあります。同業他社への就職を目指しているならこうした部分にも注意が必要なのです。


円満に辞めて次の一歩を踏み出す準備

 時期や周囲との話し合いを済ませ、無事採用面接に合格した際にもいくつかやらなければならないことがあります。まずひとつは退職届をだすことです。これは会社によって決まったフォーマットがあるケースもあり、事前に確認しておくべきポイントでしょう。
 ちなみに、採用時期が事前に決められている場合は難しいのですが、交渉次第では採用される時期を多少ずらすことができます。もしも現在の職場で引き継ぎや人員的なトラブルがある場合にはそのことを伝えて新しい職場で働き始める時期を変えるのも良いでしょう。
 もちろん、現在の職場でお世話になった人達への挨拶や、取引先や社外の人への挨拶と引き継ぎ、これらは絶対に済ませておくべきポイントです。天職を控え、新しい職場での仕事に胸が高鳴るのもうなずけますが、社会人として最後まで恥ずかしくない振る舞いを心がけたいものです。